菅義偉前首相と岸田文雄新首相の運勢、その奇妙なコントラスト

自民党総裁選の結果、27代総裁として岸田文雄さんが選出されました。

2021年10月4日。つまり本日午後、岸田さんは国会で正式に第100代総理大臣に指名され、新内閣が発足することになっています。

去りゆく前総理、意気ごむ新総理。

お二人のコントラストは、一国民目線で見てもあざやかなほどですが、奇妙なことにその運勢もまた、驚くほどのコントラストを見せています。

◎菅義偉前総理(1948年12月6日生まれ。72歳)

 辛  辛   乙 癸 戊
 丑  未   丑 亥 子

        ———–
        癸
        辛 甲

        己 壬 癸

こちらは前総理、菅さんの宿命6干支と10年ごとに変わる大運干支(現在の菅さんは「辛未」を通過中)、本年の年運干支(「辛丑」)による五柱法。

その人の運勢を鑑定するときは、基本的に五柱法で見ます。

菅さんの運勢については、小山田圭吾さんについて採りあげた記事でもご紹介しました。

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本年、特徴的なのは、大運干支と年運干支が「納音(なっちん)」と呼ばれる状態になっていることです。

 辛  辛   乙 癸 戊
 丑  未   丑 亥 子

        ———–
        癸
        辛 甲

        己 壬 癸

「納音」とは天干(十干)が同じで、その下に来る地支(十二支)が、対極の位置関係にあるものを言います。

どの十二支にも季節がありますが、たとえば一方が真夏ならもう一方は真冬というように、十二支でぐるりと円を描いたなら、文字どおり対極に来るもの同士で、しかも天干は同じ、というものが「納音」です。

すると、本年の菅さんはまさにこの状態。

自分の宿命とは関係のないところで発生していますので「外納音」と言い、人生が180度転換するようなことが人生に降ってくることを暗示します。

官房長官時代も含めれば長いこと権力の座に就いて我が世の春を謳歌しながら、結局は仲間たちに引きずり下ろされる形で表舞台から去ることになった本年の菅さんを、まさに象徴しているかのような運勢にも見えます。

そして、一方の岸田さん。

◎岸田文雄新総理(1957年7月29日生まれ。64歳)

 辛  辛   壬 丁 丁
 丑  丑   寅 未 酉
        ———–
        戊 丁
        丙 乙
        甲 己 辛

本年の年運干支が「辛丑」というのはみな同じですが、それに加えて岸田さんは、10年に一度変わる大運干支もまったく同じ「辛丑」という運勢。

これは「律音(りっちん)」と言い、リセット、再出発、新たな旅立ちといった象意が発生しやすい運気であることを暗示しています。

誤解のないように申しますと、必ずしも「納音」が×で「律音」が○、というわけでは決してなく、そのかたがそれまでどんな人生をたどってきたかによってもそれぞれの意味合いは変わります。

可能性としては、今まで地を這うような人生を送っていらしたかたが「納音」の発生するときにいきなり大ブレイク、というようなこともあるわけです。

ただ、いずれにしましても、かたや納音、かたや律音。

前総理と新総理の運勢が、見事なまでにあざやかなコントラストを見せていることだけは事実。

こういうこともあるのだなあと、一人の算命学徒としては、いささかゾッとせざるを得ない気がしました。

ちなみに「外納音」というのは、本当にこわいです。

これは、経験者は語る、でもあります。

それはともかく、岸田さんはこの多難な時代をどのように舵取りしてくれるのでしょう。

揚げ足を取る意図は毛頭ありませんが、少なくとも岸田さんの運勢は、たいへんな道のりになるかもしれない可能性も同時に暗示しています。

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この記事を書いた人

占術家、「幽木算命塾」塾長、怪異蒐集家。
算命学、紫微斗数、九星気学などの占術を使い、運命(宿命、運勢)という名の神秘の森に分け入る日々。
通信制私塾「幽木算命塾」で後進の指導にあたる。
占いで出逢ったお客さまなどを中心にさまざまな怪異を蒐集し、竹書房怪談文庫などで公開も。
奇妙な毎日は、ご神仏とともにある。

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