とんでもない夜

数日前のこと。

私はあるかたと約束をして、怪談の取材をさせてもらうことになった。

指定されたのは、夜。

夜。(T_T)

基本、私は夜の取材はしないことにしている。

理由は簡単。

怖いのだ笑。

だがそうは言いつつ、主役はあくまでも取材対象者さん。

お忙しいかたで、どうしても夜、しかも遅めの時間のスタートとなった。

「あの、どうなっても責任持てませんよ」

その人からは、事前にそう言い含められていた。

そんなことを聞かされたら、なにがどうなろうと聞かせてほしいと思うのが怪談屋。

私はかまいませんと言って取材をした。

後悔した。

この話、はっきり言ってすごかったです。

現在出版の準備を進めている本ではちょっと扱えないねと、取材対象者さんも私もお互いに意見が一致するほどの怖さ。

原因不明の実害も出た。

取材の途中、別の部屋にいた妻が倒れ、私は取材後、眠れないほどの腹痛に襲われて七転八倒した。

原因不明……いや、違う。

原因なんて分かっている。

でも、ここでは言わない。

しかしまちがいなく「そいつ」はここにもやってきたのだ。

いつ日の目を見るか分からない話だが、いつか必ずお目にかけたい。

ただし、どうなっても、責任は持てない。

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この記事を書いた人

占術家、「幽木算命塾」塾長、怪異蒐集家。
算命学、紫微斗数、九星気学などの占術を使い、運命(宿命、運勢)という名の神秘の森に分け入る日々。
通信制私塾「幽木算命塾」で後進の指導にあたる。
占いで出逢ったお客さまなどを中心にさまざまな怪異を蒐集し、竹書房怪談文庫などで公開も。
奇妙な毎日は、ご神仏とともにある。

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