【欽天四化の実験】Hさんについて④1994年・デビューの年の危険な暗示(2)

とは言え、1994年に関して言えば、まんざら悪いわけでもない。

流年命宮の財帛宮から対宮の福徳宮、大限田宅宮に向心力Dが入る。

福徳宮という意味でも大限田宅宮という意味でも、このときこの宮は「我宮」なので、この向心力は「吉祥」と考えていいだろう。

つまりこの年、Hさんの家庭(田宅)には、大きな「財」(財帛宮から発信されるD)がもたらされる。

では、どのような理由で「財」がもたらされるのか。

その「理由」を探るべく、顕象としての向心力Dが発生している財帛宮から、今度は隠象として交易四化Aを飛ばしてみる(AD同組)。

するとAは、奴僕宮(交友宮)に飛び込む。

奴僕宮はこの10年、大限遷移宮でもあるので、Hさんが大きく「動く(外の世界に出る)」ことが「財」につながるとも読めるし(CMオーディションに応募したことがこれに当たる、ということか……?)、

大限遷移宮には生年Dがあるため、さらなる隠象を求めてここからさらに交易四化Dを飛ばせば、Dは隣の官禄宮(大限奴僕宮)に飛び込む。

官禄――すなわち「仕事」か。

まとめると、Hさんが大きく動いて外の世界に飛び出し、仕事を得ることでH家には大きな「財」がもたらされると読める状態になっている。

つまり、CMオーディションに応募してグランプリを受賞し、芸能界デビューを果たしたことがその後の(H家にとっての)大きな「財」につながることが、欽天四化的には命盤に「書かれている」と考えていいのかもしれない。

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この記事を書いた人

占術家、算命学ナビゲーター、「幽木算命塾」塾長、怪異蒐集家。
算命学、紫微斗数、九星気学などの占術を使い、運命(宿命、運勢)という名の神秘の森に分け入る日々。
オンラインスクール「幽木算命塾」で後進の指導にあたる。
占いで出逢ったお客さまなどを中心にさまざまな怪異を蒐集し、竹書房怪談文庫などで公開も。
奇妙な毎日は、ご神仏とともにある。

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