前回私はこう書いた。
欽天四化でHさんの宿命を見れば、Hさんの所属する芸能事務所(当時)が必死に演出しようとしていた「清純派イメージ」こそが「虚像」なのである。
どうしてそう言えるのか。
今回はそれを書く。
欽天四化紫微斗数で命盤を作ると、どんな人も必ず、なにかの星に生年A、B、C、Dがつく。
Aは化禄、Bは化権、Cは化科、そしてDは化忌である。
そしてHさんの命盤では、青丸で囲んだ部分――天同星という星に生年D(生年化忌)がついている。

多くの人にとって、生年Dの鎮座する宮は「前世からの課題」。
今世だけでなく、過去世においてもその人(正確には「人」ではなく「阿頼耶識」ということになるのだろうか)を呪縛し、翻弄し、苦しめてきた、その人の魂にとっての「大きな課題」である。
それが、Hさんにとっては「交友宮」=「奴僕宮」だと、生年Dがそこにあることで欽天四化は暗示する。
「奴僕宮」にはいろいろな意味がある。
だがやはり、「桃花宮」という意味が強い宮だ(命盤中に4宮ある「桃花宮」の中でも、「奴僕宮」はいちばん強烈な「桃花宮」)。
そして、もしもそうだとして話を進めるなら、
今世におけるHさんの課題(前世から宿題として持ち越してきた課題)は「桃花」――つまり「色ごと」「男女問題」だと読める。
ありていに言うなら、今世におけるHさんは「(かなり強烈な)桃花の人」と読める星の配置になっているのである。
ちなみに天同星は「婚姻星」。
そこに生年Dがついた「天同D」が「命宮」や「夫妻宮」など、婚姻と関係する宮にあると「離婚問題注意」と見ることになるが、
「奴僕宮」にあることも、あまりよくないのではないだろうか(奴僕宮は「夫妻宮の疾厄宮」)。
いずれにしてもこうした「色ごと」「恋の狂気」に翻弄される生々しい一人の人間としての姿が、
等身大のHさんであることを、欽天四化は示している。