細木数子さんの死と外から襲いかかったもの

「六星占術」の占術家、細木数子さんが、11月8日、呼吸不全でお亡くなりになりました。

 

83歳でした。

 

◎細木数子さん(1938年4月4日生まれ。83歳)

 丙  乙  戊
 寅  卯  寅
 —————-
 戊     戊
 丙     丙
 甲  乙  甲

※戌亥天中殺

    鳳閣星 天貴星
龍高星 玉堂星 龍高星
天貴星 玉堂星 天恍星

 

「印綬格一点破格」という恵まれた命式をお持ち。

 

他人の力を借りて生きることのできる「おこみし運」と言える宿命で、人に助けられるのが当たり前というような感覚にも、(人によっては)なりやすいかも知れません。

 

また「推逆局」をお持ちですので、テレビなどでかいま見えた感性の鋭さや情熱的なもの、感情の起伏の激しさや迫力のようなものは、ここから来ていらっしゃったのかも知れませんね。

 

そして、本年の細木さんですが――

 

◎2021年の細木数子さん

年運 大運  日  月  年

 辛  丁  丙  乙  戊
 丑  未  寅  卯  寅
       —————-
       戊     戊
       丙     丙
       甲  乙  甲

 

10年に一度変わる大運干支は80歳のときから「丁未」に変わっていて、今年の年運干支は万人共通で「辛丑」。

 

 辛  丁  丙  乙  戊
 丑  未  寅  卯  寅

 

天干の「辛(金性陰干)」と「丁(火性陰干)」が火剋金と激しい「七殺」のぶつかりあいになり、地支の「丑」と「未」が「丑未の冲動」という苛烈な激突状態になるこれは、天剋地中。

 

最大級の破壊現象が細木さんの人生に降りかかる暗示が出ていました。

 

しかも、これだけではありません。

 

   丁    乙  戊
 丑  未  寅  卯  寅

 

日干「丙(火性陽干)」と年運干「辛」はいわゆる「干合の関係」(特別な組みあわせとなる十干同士です)。これが結びつくと、

 

   丁    乙  戊
 丑  未  寅  卯  寅

 

「丙」は「壬(水性陽干)」、「辛」は「癸(水性陰干)」に変わります(丙辛化水)。

 

干合が発生するときはなんらかの変化が起こりやすいとき、と見ます。しかも変化するのは、細木さんご自身である日干です。

 

そして、こうなってもやはり、

 

 癸  丁  壬  乙  戊
 丑  未  寅  卯  寅

 

天干の「癸」と「丁」が水剋火(水火の激突)と、これまた激しい「七殺」のぶつかりあいになり、地支の「丑」と「未」は同じく「丑未の冲動」で、変化をしても天剋地中。

 

さらに、

 

 癸  丁  壬  乙  
 丑  未  寅  卯  寅

 

年干「戊(土性陽干)」と変化した年運干「癸」も「干合の関係」となりますので、またまた変化して、

 

   丁  壬  乙  
 丑  未  寅  卯  寅

 

年干は「丙」に、年運干は「丁」に(戊癸化火)。そうなると、

 

 丁  丁  壬  乙  丙
 丑  未  寅  卯  寅

 

天干が同じ「丁」となり、地支が冲動になるこの状態は外納音。

 

納音には「人生が180度変わる」暗示があります。

 

そして細木さんの場合は、宿命6干支の外で発生しているので外納音。外納音もまたいかに不気味なものであるかは、以下の記事をお読みいただければお分かりいただけるかと思います。

 

納音の恐怖 小山田圭吾さんと「あの人」……
ここ数日、小山田圭吾さんの話題で持ちきりです。 個人的にはもちろんいろいろな思いを抱かざるを得ない重苦しい話題ですが、たとえそうでありつつも、私見云々の前に小山田さんの生年月日を調べてしまうのが、命占の占い師のサガかも知れませ...

 

怪奇事件を占いで読み解く「幽木武彦の算命学で怪を斬る!」~大久保清連続殺人事件【後編】~|Takeshobo Books|note
算命学とは、古代中国で生まれ、王家秘伝の軍略として伝承されてきた占術。恐ろしいほどの的中率をもつその占いは、生年月日から導く命式で霊感の有無、時には寿命までわかってしまうという。 本企画は、算命学の占い師・幽木武彦が怪奇な事件・事象・人物を宿命という観点から読み解いていこうという試みである。 今回の題材は、1971...

 

しかもさらに、細木さんの場合はこれだけではありません。

 

 丁  丁  壬  乙  丙
 丑  未  寅  卯  寅

 

変化した日干「壬」と大運干「丁」、変化した年運干「丁」もまた「干合の関係」となりますので、

 

 乙  乙  甲  乙  丙
 丑  未  寅  卯  寅

 

と変化します(壬丁化木)。するとこの状態でも、

 

 乙  乙  甲  乙  丙
 丑  未  寅  卯  寅

 

天干が同じ「乙」となり、地支が冲動になるため、変わらず外納音。

 

どう変化をしても、外から降りかかってくるものは天剋地冲(激しい破壊)か外納音(180度級の大転換)にしかならず、本年の細木さんの運勢は「なにがしかの結末」を暗示していました。

 

いずれにしましても、ひとつの時代が終わったのかも知れません。

 

どうぞ、安らかな眠りにつかれますように。

 

このブログを書いているのは――

●結城武彦/幽木武彦 Takehiko Yuuki

占術家、怪異蒐集家。

算命学、九星気学などを使い、広大なネットのあちこちに占い師として出没。朝から夜中まで占い漬けになりつつ、お客様など、怖い話と縁が深そうな語り部を発掘しては奇妙な怪談に耳を傾ける日々。

2021年4月28
日、実話怪談集第二弾『怪談天中殺 占い師の怖い話』発売。7月29日発売『黄泉つなぎ百物語』にも短編「紫にまぎれる」で参戦。


竹書房公式noteにて、怪奇事件を算命学で読みとく『幽木武彦の算命学で怪を斬る!』連載中。

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