美仏と御朱印(4)特別展「国宝 東寺」を見てきました

東京国立博物館に『国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅』展を見に行ってきました。

気がつけば最終日の6月2日(日)がもうすぐそこに迫ってきていたため、大慌てで、というのが真相ですかね(恥)。

平日の午前中だというのに、上野公園はけっこうな賑わいでした。

まあ、ここは動物園に美術館、博物館ととにかくいろいろある文化的な場所ですし、今日は天気もいいし、いろいろと理由はあるんでしょう。

澄んだ青空の広がる快晴の公園は、とても気持ちよかったです。

東寺展が開催されているのはトーハクの「平成館」。まだ比較的早めの時間(午前10時前)だったためか、覚悟していた混雑はなく、スムーズに館内に入ることができました。

一階に入ると、ドーンとアップで迫ってくるのがこちら。いやでも期待は高まります。

というわけで、いよいよ展示室へ。

この手の展覧会ではいつも貴重な仏画やら経本やら、寺院秘蔵の品々が展示されるのですが、私はそうしたパートは完全にスルー。もう脇目も振らずにズンズン進みます。

お目にかかりたいのは、仏さま、仏像です。

今回は、東寺講堂におわす全21体の仏さまの内、なんと15体がいらっしゃっているということで、まさに壮大な「立体曼荼羅もどき」(もどき、なんて言っちゃいけませんね。笑)。

京都に行かないとお目にかかれない立体曼荼羅の仏様たちが、15体もいらっしゃっているのですから、仏像好きとしては限られた時間の中、一目散でお会いしに行くしかありません。

そして。

おおっ! いらっしゃいました!

展示会場は、まさに壮観でした。

驚いたのは、今回の展覧会のメインである帝釈天(国内におわす仏像の中でも一、二を争うイケメンとして有名なかたです)様が、なな、なんと、写真撮り放題だったこと!

そんなわけで私もパチリ! またパチリ!

これはちょっと信じられないぐらい嬉しかったですね。

いくら魂抜き(たまぬき)してるからって、ほんとにいいのでしょうかというぐらい嬉しかったです。

私は京都も何度も訪れ、東寺にも幾度となく足を運んでいます。
人と待ち合わせをしていてその時刻まで思いのほか時間があったこともあり、東寺講堂で一時間以上、ずっと立体曼荼羅の仏様たちを見ていたこともありますが(その時は、ふだんは見ることができないという立体曼荼羅の背面からの眺めも公開されていました)、もちろん撮影なんてできません。

「しかしイケメンやの~」などと惚れ惚れとため息をつきながら、帝釈天様のお姿も長いこと拝見したものでした。

そんな愛しの帝釈天様を好きなだけ撮ってもいい(ただしフラッシュは厳禁。フラッシュを焚くと、スタッフの人がすっ飛んできて注意します)というのですからね。そりゃ嬉しいです。

そんなわけで、帝釈天様の周囲は黒山の人だかり。
この時はまだそれでも人が少なかったのでこんなものですんでますが、私が展示室を後にする頃になると、さらに多くの人々が帝釈天様を取り囲んでいました。

マジで、ライブ会場で観客たちの歓声とスポットライトを一身に浴びるポップスターのようでしたよ(笑)。

そして、もちろん見ものなのは、帝釈天様ばかりではありません。

大日如来様、不動明王様がいらっしゃらなかったのはとても残念でしたが(密教仏像二大スターでしょうね)、私は五大明王好きなので、お不動様以外の4躰、降三世明王様、軍荼利明王様、大威徳明王様、金剛夜叉明王様がずらりと勢揃いされていたのは、やっぱりとても嬉しかったです。

とてもかっこいいのですよね、東寺の五大明王様たちは。
こう、なんというんですかね、見るものを威圧する神々しさというか威厳というか、そうしたものがヒシヒシと伝わってくる見事な造形なのです。

でもそれはそれとして、大威徳明王様がお乗りの水牛のお尻、可愛かったなぁ~(笑)。今回は水牛のお尻の可愛さが最大の発見でしたって、いいのかそれで(笑)。

あと、金剛夜叉明王様の右足の親指がビビンと反り返っていた造形も、とってもキュートでしたし、近くで見ることができて幸せでした(どの仏さまも360度全方向から見られるのです。すごくよかったです!)。

東寺の講堂では、一躰一躰にこんな風に接近して見ることはできませんのでね。

何だかんだで一時間以上、立体曼荼羅の仏様たちと過ごし、平成館を出ようとすると、いつからか入場制限がかかっていて、平成館の前にはもう驚くほど長い行列が。

早めに来て良かったと思いながら、上野を後にした私でした。

展覧会の最終日は6月2日です。お急ぎくださいませ。

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この記事を書いた人

占術家、「幽木算命塾」塾長、怪異蒐集家。
算命学、紫微斗数、九星気学などの占術を使い、運命(宿命、運勢)という名の神秘の森に分け入る日々。
オンラインスクール「幽木算命塾」で後進の指導にあたる。
占いで出逢ったお客さまなどを中心にさまざまな怪異を蒐集し、竹書房怪談文庫などで公開も。
奇妙な毎日は、ご神仏とともにある。

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