秘仏十一面観音44年ぶりのご開帳(滋賀県・福林寺)①

記録によれば、この本を買ったのは2015年9月とある。

『日本の秘仏』(コロナ・ブックス)

そう簡単には拝めない秘仏40数体を紹介した、仏像好きにはたまらない一冊。 

当時の私は、時間があれば京都だ奈良だ滋賀だ若狭だと、西日本各地を中心にさまざまな仏像を拝んで回っていた。

憑かれたように、という言葉がふさわしかった。

とにかくあちこち見て回った。

だがそんな私でも、いまだに拝めないままでいる仏様というものも、もちろんたくさんある。

中でも、拝みたくても拝めない「秘仏」はその最たるものだ。

ところがようやく念願かない、長いこと片思いをし続けた一体の秘仏と、今回私は邂逅を果たせた。

それがこの本で知った、表紙の仏様である。

目にした途端、心奪われた特別な仏像。

毎年11月初旬に一日だけ、個人でも拝観できる特別な日が設けられていることは知っていたが(そして問い合わせたこともあるが)、なかなかご縁を頂戴できず、気づけば10年経っていた。

ところが、2025年。

いよいよチャンスは巡ってきた。 

滋賀県守山市は木浜町にある、福林寺の秘仏ご本尊。

厄除け十一面観世音菩薩。

44年ぶりの特別ご開帳が、16日間にわたって行われている。

「幽木算命塾」のテキストと動画を作り終えた私は、まだ暗い内に自宅を後にし、新東名を一路、滋賀へと向かった。

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この記事を書いた人

占術家、算命学ナビゲーター、「幽木算命塾」塾長、怪異蒐集家。
算命学、紫微斗数、九星気学などの占術を使い、運命(宿命、運勢)という名の神秘の森に分け入る日々。
オンラインスクール「幽木算命塾」で後進の指導にあたる。
占いで出逢ったお客さまなどを中心にさまざまな怪異を蒐集し、竹書房怪談文庫などで公開も。
奇妙な毎日は、ご神仏とともにある。

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