華蔵寺美術館(埼玉県深谷市)を訪ねました

数日前、所用で埼玉県の深谷市へ。

日本資本主義の父として名高い渋沢栄一翁の出身地として有名なところ。

私もときどき訪れては、美しい田園や都会から失われて久しい風景などに癒やされている、大好きな地のひとつです。

今回は、せっかくですので深谷の古刹・華蔵寺(渋沢翁とも縁の深いお寺のようです。同寺でいただいたパンフレットによると、渋沢翁のお父上の葬儀の導師を35世住職がお勤めになったとか)、その一角にある「華蔵寺美術館」を訪ねました。

真言宗豊山派のお寺。

敷地はことのほか広大ですが、平日で天気も悪く、ほとんど人影はありません。

美術館はそんな広大な境内の一隅に。

ところが訪れてみるとシャッターが下りており、「え、休館日!?」とあわてました。

でもまずは本堂にうかがい、ご本尊様・金剛界大日如来様にごあいさつ。

その後、庫裏を訪ねて美術館について聞くと、希望者があったら開館するシステムにしていますので大丈夫ですよ、とのことで、ほっと安心しました。

遠隔操作でシャッターが開くらしく、ふたたび美術館に行ってみると、ちょうどシャッターが開いているところ。

期待に胸を弾ませ、受付で手続きを済ませて(入館料500円です。ネットでは300円と紹介されているところもありますが、ご注意ください)館内へ。

私のいちばんの目的は、埼玉県指定有形文化財でもある「胎蔵界大日如来様」(平安時代後期)

新田義兼公の守り本尊だったというヒノキ寄木造りの仏像で、堂々たる迫力でした。

ぐるりとうしろまで、360度見ることができる形で展示されており、これも嬉しかったです。

そして、もうひとつ目当てだったのは、仏画の数々。

保存状態のとてもいい仏画の数々が惜しげもなく展示されており、仏画愛好家には嬉しいかぎり。

うーむ、おにぎり食べて休憩しながらじっくり見たいなあと思うも、そうもいかず(当然禁止だと思います笑)、後ろ髪引かれる思いで館内を回ります。

すると、私の前に突然ひとつの、小さいけれどびっくりするような仏像が!

歓喜天です。

聖天さま!!

聖天さまは基本的に秘仏。行く先々の古刹で厨子に隠された聖天さまは幾度もお目にかかり、そのたび手を合わせてご挨拶してきましたが、モロにそのお姿を拝見するのは私は初めてで、思わず「えっ…!?」と固まってしまいました。

魂抜きしてあるから安心しろ、と言うことなのでしょうけれど、恐れ多くて緊張します。

あわててお賽銭をあげさせていただき、

オンキリギャクウンソワカ

オンキリギャクウンソワカ

オンキリギャクウンソワカ

結果的に聖天さま(の仏像)がこの日いちばんのショッキングな出逢いとなりました。

これも、我が家におわすご神仏のお導きかしらん。

お庫裏様にご挨拶をし、お寺を辞去。

まだ心臓がドキドキしていましたが、のどかな田園地帯を通ると、ダイサギでしょうか(すみません、よく分かっていません)。

7羽か8羽ぐらいの白い鳥(とても美しかったです)が畑すれすれを飛び、優雅に上昇していく美しい姿を見ることができ、ようやくドキドキが収まりました。

お寺で頂戴したパンフレットです。表紙の仏様が美術館にいらっしゃった大日如来様です。合掌。

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この記事を書いた人

占術家、「幽木算命塾」塾長、怪異蒐集家。
算命学、紫微斗数、九星気学などの占術を使い、運命(宿命、運勢)という名の神秘の森に分け入る日々。
通信制私塾「幽木算命塾」で後進の指導にあたる。
占いで出逢ったお客さまなどを中心にさまざまな怪異を蒐集し、竹書房怪談文庫などで公開も。
奇妙な毎日は、ご神仏とともにある。

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