大根の葉が上を向く

無知をさらすようで恥ずかしいが、大根について真剣に考えたことなどまったくない人生だった。

大根のことなんて、なにも知らない。

まあ、知らないのは大根のことばかりではないのだが、それとそれとして、申し訳ないがこれまで、大根のことを深く気に留めたことはなかった。

ごめんね、大根。

いつもお世話になっているのに。

だが、昨日ほど、大根について考えたこともない。

ふと見たら大根の葉が、いきなり天衝く尖塔のようになっていたのだ。

ちょっとばかり驚いた。

相方に聞いても、よく分からないという。

「星祭り」という記事でも書いたが、今年、私はあまりいい年ではない。うまくいっていることも多々あるが、順調ではないことも、それこそいろいろとある。

なんだろうと不安になった。

ネットで検索しても、思うような記事は出てこない(検索のしかたが悪かったのだと思います)。

知識がない、ということは恐怖につながることを身をもって知った。

お忙しいことは重々承知で、あるかた(特に名を秘す)に教えを乞うた。

そして、この大根がとても勢いのある大根で、太陽のある方角に向かって葉を向けているのだということを教えていただいた。

目から鱗。

太陽の偉大さと、すでに半分ちょん切られたこんな姿なのに、それでも太陽に向かって手を伸ばしているような大根のけなげなさまに、ちょっとした感動を覚えた。

そうだよなあ、生花店で買い求める花々だって、ちょきりと切られているけれど、みんな生きているもんなあ。

私たちは命をいただいているのだということを、昨日は大根から学びました。(^_^)

ごめんね、大根。

おいしく、ありがたく、いただきます。

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この記事を書いた人

占術家、「幽木算命塾」塾長、怪異蒐集家。
算命学、紫微斗数、九星気学などの占術を使い、運命(宿命、運勢)という名の神秘の森に分け入る日々。
通信制私塾「幽木算命塾」で後進の指導にあたる。
占いで出逢ったお客さまなどを中心にさまざまな怪異を蒐集し、竹書房怪談文庫などで公開も。
奇妙な毎日は、ご神仏とともにある。

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